俗・さよなら絶望先生

評価
💗💗💗💗💗 5
公開
2008

作品概要

久米田康治の漫画を原作とする新房昭之監督によるシャフト製作のブラック・コメディアニメ。『さよなら絶望先生』シリーズの第2期。

スタッフ・キャスト

公開
2008年
原作
久米田康治
監督
新房昭之、龍輪直征(副監督)
シリーズ構成
小黒祐一郎
キャラクターデザイン
守岡英行
出演者
糸色 望:神谷浩史、風浦可符香:野中 藍、木津千里:井上麻里奈、小森 霧:谷井あすか、常月まとい:真田アサミ、木村カエレ:小林ゆう、関内・マリア・太郎:沢城みゆき、小節あびる:後藤邑子、日塔奈美:新谷良子、藤吉晴美:松来未祐、臼井影郎:上田陽司、久藤 准:水島大宙、新井智恵:矢島晶子、糸色 倫:矢島晶子
音楽
長谷川智樹
アニメーション制作
シャフト

感想・レビュー(ネタバレあり)

新房監督の真骨頂が極まる

1話につき3部構成のシナリオ。新房昭之監督による細かいカットをつなぐ演出はシリーズ1期よりも過激になっていて、ひとつの頂点を極めていてる。背景に忍ばせた小ネタや、理解させる気があるとは思えないような一瞬のみ表示されるカットなども多く、作品を隅々まで知ろうと考えるなら動画のシーク機能は必須である。実際にはそこまでしなくても、この目まぐるしく変化する映像に身を委ねるだけである種の快感を味わうことができるだろう。

エピソードの終わりには「絶望文学集」という原作由来のネタ文章を本作の声優陣のひとりが淡々と早口で朗読するコーナーが追加され、本作の鑑賞後の余韻に統一感を与えている。バックグラウンドに流れる涼し気なクラシック音楽が出色の出来。このコーナーは視聴者にとって本作を思い出深い作品として記憶されるために一役買っている。

イレギュラーな見せ方による実験的エピソード

今作では声優の入れ替えなど、手法による見せ方に徹底したエピソードもある。それらの表現が目指すところは本来のシナリオが持つ面白さを引き出すというベクトルとは異なっており、元々の物語を知ろうとする行為を阻害してしまう場合があるのが残念だ。また、第4話「路傍の絵師」のようにアクションの比重を大きくしたのか他のエピソードと作画テイストの異なるエピソードもある。

楽しむ人間を選ぶ笑いのテイスト

相変わらず際どいパロディや風刺が満載で、第10話「劣化流水」(デチューン回)なんかは、著名人を嘲笑うかのような中傷じみたネタもあって特にひどい。その”ネットの落書き”のような笑いのテイストは楽しむ人間を選ぶだろう。

『空想ルンバ』を筆頭とする豪華なテーマ曲たち

前作に引き続きオープニング曲、エンディング曲は大槻ケンヂや絶望少女達(女性声優陣)によるオリジナルソングとなっている。序盤のエピソードでは黒塗りの映像で、のちのエピソードから映像が入れ替わるところも前作を踏襲している。映像は今作の持つブラックユーモアを投影し、本編の絵柄のテイストと乖離したものになっているところがシュールで独特な味を生んでいる。

オープニング曲『空想ルンバ』は本作の魅力として一番に語られても良いくらい素晴らしい出来栄えだ。大槻ケンヂの歌唱の良さは言わずもがな、Bメロの重要なパートを絶望少女達のひとりであり、ハスキーな歌声で歌唱力もある木村カエレ(小林ゆう)に歌わせているところが良い。

これらテーマ曲で歌唱をつとめる絶望少女達の歌割りが、キャラクターの格付けに比例していないところも見逃せない。本編では「パンチラ要員」と揶揄されるほど、それ以外にあまり出番の無い木村カエレが、主題歌では一番目立っているのだ。

ROLLYメインのエンディング曲『マリオネット』もなかなか良いが、使用された回数が少ないのが少し残念。エンディング曲は『恋路ロマネスク』『オマモリ』と併せて3種類もあり、どの曲も出来が良い。

さよなら絶望先生の作品一覧3

新房昭之の作品一覧6

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