プレデターズ

評価
★★☆☆☆ 2
公開
2010
製作国
アメリカ

作品概要

ニムロッド・アーントル監督によるSFアクション映画。プレデターシリーズの第3作。

スタッフ・キャスト

公開
2010年
製作国
アメリカ
監督
ニムロッド・アーントル
脚本
マイケル・フィンチ、アレックス・リトヴァク
原作
キャラクター創造:ジム・トーマス、ジョン・トーマス
製作
ロバート・ロドリゲス、エリザベス・アヴェラン、ジョン・デイヴィス
製作総指揮
アレックス・ヤング
出演者
エイドリアン・ブロディ、トファー・グレイス、ローレンス・フィッシュバーン、ダニー・トレホ、アリシー・ブラガ、ブライアン・スティール
音楽
ジョン・デブニー
撮影
ギュラ・パドス
編集
ダン・ジマーマン

感想・レビュー(ネタバレあり)

脚本や映像が低予算的で盛り上がりに欠ける作品。観客へ物語を理解させるための冒頭から導入部分の台本の作りが下手で視聴意欲を掻き立ててくれない。登場人物を一気に増やしてひとかたまりにするよりも、分散させたままにして物語や舞台に広がりを与えたほうが良かったのではないか。戦闘のプロが集められた割にはそれぞれの特徴が生かされることはなく、大人にも楽しめるような頭脳戦も皆無だ。プレデター視点のスコープを映すカットが多いがデザインが野暮ったくて締まりが悪い。音楽はクラシックのスコアが用いられているが作風に合っていない。ラストカットから流れるロック音楽もセンスを疑われるような使い方だ。

作品を観始めたばかりの観客には登場人物たちのうち誰が重要人物かは分からないはずだが、最終的に生き残る人物を写すカットが多いありきたりな作り方には辟易させられる。エイドリアン・ブロディ演じる主人公・ロイスは女性スナイパー・イザベル(アリシー・ブラガ)とやたらと絡みが多くて、彼女をじっとり見つめるシーンでは彼がいやらしいストーカーにように見えてしまう(表情を見ているのだが、それならば後ろから自然に見させれば良いのに)。

プレデターの登場をにおわせておいてから新クリーチャーの犬型モンスター(プレデターハウンド)を出してくる演出はにくい。プレデターが複数であることを観客に分からせて絶望感を煽る演出も上手くいっている。犬型やドローンのような小型偵察機など、プレデター側の武器に新しい魅力を盛り込んでいる。

ローレンス・フィッシュバーン演じるノーランドが現れ、彼に導かれてやってきた隠れ家で人物同士の会話によるコミュニケーションをとるシークエンスがあるが、時間が長すぎるし特に見どころや良いセリフも無くて退屈させられる。彼が『指輪物語』のゴラムさながら見えない相手と話す設定も中途半端なので邪魔にしかなっていない。

ルイ・オザワ演じるハンゾーという日本のヤクザが日本刀でプレデターに挑むシーンは良い意味で大いに笑わせてくれる。作品全体がこのようにB級作風に振り切っていれば評価はまた別のものになっていたのかも知れない(良くなるとは限らないが)。

炎で囲い込むことによって熱感知能力に対抗するという展開が面白い。作中でなされるシリーズ第1作『プレデター』の主人公「体に泥を塗って逃げ切った男」についての会話が伏線であることが明らかになると同時に、シーン自体も『プレデター』の巧妙なオマージュになっている。

ラストシーンで、冒頭の主人公たちと同じように落ちてくる次の部隊のパラシュートを前に立ち尽くす主人公たちの悲壮感は良いが、B級映画のような最後のセリフは要らなかっただろう。その後の物語は観客の想像に委ねれば良いのに、続編を作りやすいようなありきたりなセリフをわざわざ入れてしまうところに本作の製作スタンスの限界を感じてしまう。

プレデターの作品一覧3