作品概要
西尾維新の小説を原作とする新房昭之監督によるファンタジーアニメ。
スタッフ・キャスト
- 公開
- 2012年
- 原作
- 西尾維新
- 監督
- 新房昭之
- シリーズ構成
- (シリーズディレクター)板村智幸、東冨耶子、新房昭之
- 脚本
- 木澤行人、中本宗応
- キャラクターデザイン
- 渡辺明夫
- 出演者
- 阿良々木 暦:神谷浩史、阿良々木火憐:喜多村英梨、阿良々木月火:井口裕香、戦場ヶ原ひたぎ:斎藤千和、八九寺真宵:加藤英美里、神原駿河:沢城みゆき、千石撫子:花澤香菜、羽川 翼:堀江由衣
- 音楽
- 神前暁
- アニメーション制作
- シャフト
感想・レビュー(ネタバレあり)
前作で印象を残していた忍野が作品のホラー色を道連れに居なくなることで、作品の大半をキャラクター同士の他愛のない会話が占めるようになり、いわゆる「何も起こらない萌えアニメ」になってしまった。
まず新キャラが面白くないし声も良くない。火憐、月火、忍はいかにもな萌えアニメキャラと萌えアニメ声だし演技も凡庸。とくに忍の喋り方と声の演技は長時間聞くのがつらいレベルにひどい。こういう演技は萌えアニメという狭いくくりの中で許してきてしまったことで成熟しなかった悪しき文化だ。忍は喋ることで神秘性や特異性が失われていちヒロインに成り下がってしまったので、そもそも喋らないほうが良かった。貝木のキャラは忍野の代わりにはならず、声も特に良くない。余弦(よづる)は喋り方に無理があるし声演技もダメだ。最終2話はほぼ新キャラだけで構成されているので、つまらなすぎて視聴がつらかった。
ホラー部分がほとんど無くなったにもかかわらず、妹二人のエピソードが7話と4話もあり薄くて内容の無い会話が延々と続く。ギャグもスベっている部分が多いし、ギャグ以外の会話が不必要に長い。許される範囲を超える下ネタが笑えない。メタは冷めるからやめて欲しい。物議を醸したとされるハミガキの回は悪くなかった。
作品の一部にアクションがあるけれど、地に足が着いていないようなフワフワしたアクション作画が全然ダメ。名前が分からないけれどあると透明感を増長してくれる光彩のような白い玉は今作では控えめ。最終話ラスト付近の顔作画の目は大きすぎて不自然。
バトルアニメではないので敵役との決着の付き方がすっきりせずにもやもやが残る。妹・月火が女性キャラとイチャつく兄・暦(こよみ)を見つけたときに攻撃してくる理由はなんなの?予告はソフトにしか収録されておらず、それが無いせいで作品の鑑賞後感が前作から変わってしまって良くなかった。