作品概要
マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガー監督・脚本によるドラマ映画。
スタッフ・キャスト
- 公開
- 1947年
- 製作国
- イギリス
- 監督
- マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
- 脚本
- マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
- 原作
- ルーマー・ゴッデン
- 製作
- マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー
- 出演者
- デボラ・カー、フローラ・ロブソン、ジーン・シモンズ
- 音楽
- ブライアン・イースデイル
- 撮影
- ジャック・カーディフ
- 編集
- レジナルド・ミルズ
感想・レビュー(ネタバレあり)
『天国への階段』みたいなゆるい作品かと思って観てみたら孤島サスペンスばりのスリラーだった。主演のデボラ・カーが美しいが、シスターなので修道服を着ていて顔しか見えない。この修道服がやっかいで、数人出て来るシスターの区別がつきにくかった。細かいエピソードが少しずつ紡がれていって作品の全体を形成している。プロットは整然としているわけではなく象徴的な断片を提示していくだけなので、自分には少し難解だったが、シスター達の心の中にうずまき始めた得体の知れない何かに対する内省が静かに映像表現されていく様子に心が動かされた。主人公シスター・クローダが、毛嫌いしていた自由な男ディーンに少しだけ心を許し、自身の心の葛藤を吐露していくシーンには目頭が熱くなった。
自分が観たソフトは画質が最悪で、映像の輪郭がぼやけている。ぼんやりと見える色彩に魅力がありそうだけれど、よく見えないので構図などを楽しもうとしたが、そういう楽しみ方を存分にできるほどの能力が自分には無かった。いつかBlu-rayのリマスター版で見返してみたい。