作品概要
同名コミックを原作とする、マシュー・ヴォーン監督によるアメコミヒーロー・アクション映画。
スタッフ・キャスト
- 公開
- 2010年
- 製作国
- アメリカ・イギリス
- 監督
- マシュー・ヴォーン
- 脚本
- ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン
- 原作
- マーク・ミラー、ジョン・ロミータ・Jr
- 製作
- アダム・ボーリング、マシュー・ヴォーン、ターキン・パック、ブラッド・ピット、デヴィッド・リード、クリス・サイキエル
- 製作総指揮
- ジェレミー・クライナー、スティーヴン・マークス、マーク・ミラー、ジョン・ロミータ・Jr
- 出演者
- アーロン・ジョンソン、クリストファー・ミンツ=プラッセ、クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ、マーク・ストロング
- 音楽
- ジョン・マーフィ、ヘンリー・ジャックマン、マリウス・デ・ヴリーズ、アイラン・エシュケリ
- 撮影
- ベン・デイヴィス
- 編集
- ピエトロ・スカリア、ジョン・ハリス、エディ・ハミルトン
感想・レビュー(ネタバレあり)
ユニークでかつ観客を退屈させない娯楽性があり皮肉も効かせた脚本は完璧。ヒットガールのふたつのアクションシーンは珠玉の出来栄え。過激なゴアは加減が絶妙でこの作品には不可欠なんだと思わせる説得力がある。マシュー・ヴォーンの作風を世に知らしめた同監督の傑作。
きつめのブラックユーモアや不快さを伴うゴア表現は、ミンディとダディ・ダミーコ親子・デイヴと父親それぞれの家族愛や親子の気遣いなどの人間味を見せることで憎まれすぎないように調整されている。
編集が絶妙で作品のテンポが良いことが大きな魅力の一つになっている。カメラをパンさせて時間の経過を端折ったり場面を転換したりする手法を最大限に使いこなしている。メイキングを観ると、アクションシーンなどでは複数人の編集スタッフが作ったいくつものパターンの中からいいものを選んで採用していったらしいことが分かる。ヒットガールの二度目のアクションのほうでリロード回数が多すぎるのはご愛嬌。
ロック・ポップスを多用したサントラが非常にうまく作品にハマっていて音楽が作品の一部になっている。曲のチョイスにはしっかりと統一感がある。ラズール宅からの帰りなど少し音楽が冗長と感じる部分があるけれど全体的には使い所も良かった。
この歳にして堂々としたクロエ・グレース・モレッツの演技は言わずもがな、なよなよした動きのキモかわいいアーロン・ジョンソンの演技も賞賛したい。