墓場鬼太郎

評価
★★★☆☆ 3
公開
2008

作品概要

水木しげるの漫画『墓場鬼太郎』を原作とするホラーアニメ。

スタッフ・キャスト

公開
2008年
原作
水木しげる
監督
地岡公俊
シリーズ構成
成田良美
キャラクターデザイン
山室直儀(兼総作画監督)
出演者
鬼太郎:野沢雅子、目玉親父:田の中勇、ねずみ男:大塚周夫、トランプ重井:ピエール瀧、寝子:中川翔子
音楽
和田薫

感想・レビュー(ネタバレあり)

従来のアニメシリーズとは一線を画する本格怪奇漫画風の作品テイスト。原作を尊重したような不気味なキャラクターデザインにより雰囲気が丁寧に作り込まれている。『モノノ怪』でもあったような和紙風エフェクトはさらに洗練されていて完成の域に達している。どこまで原作準拠かは分からないけれど、完全に一話完結というわけではなくて複数話にまたがるキャラクターや設定を配置して続きものとしても観られるように工夫が成されている。鬼太郎の出自や他の有名キャラクターとの出会いが語られ、子供向けアニメシリーズでは見られなかった本来のキャラクターの性格や魅力が浮き彫りになるようでもある。

前述したように複数話にまたがる要素が配置されているところがいくつかあるのだけれど、あまりそのバランスはいいとはいえない。前話の回想が挟まれたりすることで作品のテンポが阻害されている箇所がある。また、脚本が洗練されておらずに物語の進行のすべてがスムーズとは言い難い。

ところどころにある作品テイストを破綻させるような現代的な演出にはメタ的な逃げを感じてしまう。ほぼ毎回と言っていいほどねずみ男の不潔描写があるので、食事中に視聴するのを避けたくなってくる。「水木」の最期はあんまりじゃないか。

最終2話「ブリガドーン」「アホな男」の余韻を残すような何ともいえない味わいが良かった。短編アニメの最終話にはまりやすそうな「ブリガドーン」をあえて最終話に持ってこなかったのは制作側のこだわりなんだろうか。

『ゲゲゲの鬼太郎』TVアニメ第2シリーズ世代としては、鬼太郎(野沢雅子)、目玉親父(田の中勇)の声優キャスティングは嬉しい。思い出や違和感の少なさの問題を抜きにしても野沢雅子の演技が素晴らしく神がかっていた。アニメ吹き替えのなかでも稀代の名演だ。

OPは主題歌、作画ともによく出来ていて、作り手の目指した作りたいものが作れている感じがして良い。EDは全体の作品テイストとは乖離していてちょっと野暮ったいけれど慣れてくるとまあ悪くはないか。トランプ重井(ピエール瀧)はなかなか良い声だった。寝子(中川翔子)は、まあ、悪くはないか。

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