Fate/stay night [Unlimited Blade Works]

評価
★★☆☆☆ 2
公開
2014

作品概要

奈須きのこ原作、三浦貴博監督によるufotable制作のファンタジーアニメ。Fateシリーズのメイン作品のひとつであり、衛宮士郎えみやしろうを主人公としてヒロイン遠坂凛とおさかりんルートの物語を描いた作品。略称はFate UBW。

スタッフ・キャスト

公開
2014年
原作
奈須きのこ / TYPE-MOON
監督
三浦貴博
シリーズ構成
ufotable
脚本
ufotable
キャラクターデザイン
武内崇(キャラクター原案)、須藤友徳、田畑壽之、碇谷敦
出演者
衛宮士郎:杉山紀彰、セイバー:川澄綾子、遠坂 凛:植田佳奈、アーチャー:諏訪部順一、間桐 桜:下屋則子、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン:門脇舞以、葛木宗一郎:てらそままさき、ランサー:神奈延年、キャスター:田中敦子、アサシン:三木眞一郎、ライダー:浅川 悠、藤村大河:伊藤美紀、間桐慎二:神谷浩史、柳洞一成:真殿光昭、言峰綺礼:中田譲治、衛宮切嗣:小山力也、ギルガメッシュ:関 智一
音楽
深澤秀行、梶浦由記(ゲストコンポーザー)
アニメーション制作
ufotable

感想・レビュー(ネタバレあり)

『Fate/Zero』と同じufotable制作だが作品テイストは変更

Fate/Zero』は鑑賞済み。アニメーション制作が『Fate/Zero』と同じufotableだが、監督や作品テイストは変わっていて、『Fate/Zero』が大人向けの作品という印象だったのに対し、今作はだいぶティーン向けにシフトしてしまったようだ。物語や演出・編集はスリルを感じさせないしテンポも良くない。BGMはテイストが軽くてありきたりだし、戦闘シーンは人物を大きく移動させてスピード感を演出しているだけで特別に迫力があるわけではない。導入などいくつかのエピソードで作品時間が長いのも冗漫だった。

「ツンデレ」「赤面」などベタな萌えアニメ描写が頻出

キャラクター同士の会話が野暮ったくて、ツンデレキャラや赤面しながら「な、何言ってんのバカ!」という台詞のように、散々他のアニメでも観てきたベタな演出が多すぎる。他人の言動に対して微笑んでするリアクションもベタ。「ツンデレ」「赤面」「微笑みリアクション」「天然主人公(男)」、このあたりはアニメの中だけでしか通用しない、つまり寛容なアニメオタク以外にとっては見るに堪えないような低俗な表現だ。に至っては急に士郎に対して余裕を持って大胆に接し始めたかと思ったら、また途端に赤面してツンデレになったりして支離滅裂。ベタアニメよろしく無理に取り繕ったような学園ドラマにも必然性を感じなかった。

敵を見逃す不可解な脚本

敵同士で良く分からない理由をつけて「見逃す」という不可解な場面を何度見たか。マスターのピンチが過ぎ去った後にサーヴァントが駆けつける場面が多く、そのせいでサーヴァントとマスターの結束をあまり感じられなかった。魔力により索敵できるはずなのにその能力を使わずに背後を取られることもあって、それでも突然攻撃されるわけではないので緊迫感が全くない。また、クラスがアサシンのキャラは敵の前に堂々と姿を晒してしまう。

主人公・士郎を無理に持ち上げる白々しい台本

主人公の士郎が天然で、言動がもたもたしていてまどろっこしい。最初は弱いのに口だけは減らずに身の程知らずなところにもイライラさせられた。ありきたりな熱血主人公のくせに、周りの人間が「なぜ他人を助ける?」という疑問を呈す台詞を言ってあげることで、無理にこの主人公を変わり者たらしめようとしている台本が虚しい。「愉悦」とかそういう話は出てこないの?『Fate/Zero』にあったような問答が恋しいよ。まあ今作のほうが先に作られた物語なのだけれど。

この世界の神の存在が何なのかが不明瞭

導入の聖杯戦争のスタートが曖昧でずっともやもやが残った。相変わらずこの世界の神の存在が何なのかが不明瞭。聖杯戦争なのに聖杯を欲しがっている人がほとんど居ないという矛盾。「アーチャーの宝具は宝物庫なんだ!」みたいな当て推量や推測が多い都合の良すぎる脚本。死んだはずの人が動ける場面が多すぎだ。物語のつまらなさをごまかすために取って付けたようなグロ描写がB級カルト映画みたいで気持ちが悪くて不愉快。

ヒロイン・凛のキャラクターデザインが今ひとつ

絵はどことなくのっぺりとしている。キャラデザは凛の顔がキツネみたいで全然可愛くない。『Fate/Zero』では美しかった英雄王ギルガメッシュがただのイケメンに見える(ギルガメッシュと綺礼(きれい)のふたりはその拙い台本のせいもあり今作で株を下げてしまった)。セイバーが普通の女の子みたいで線が細く背が小さいことにショックを受けた。戦闘シーンではマスターたちが棒立ちなのが駄目だ。戦いでは瞬時に体を動かさなければいけないのだから、せめてもう少し腰を落として欲しい。

ひっそりと訪れるセイバーの変化に一条の光

主人公の物語を傍らで支えていく過程でセイバー自身の葛藤に変化が訪れる脚本が良かった。声優ではランサー(神奈延年)が良い。『Fate/Zero』とは違って歳をとった綺礼(中田譲治)は声とキャラが合っているように思う。

Fateシリーズの作品一覧3

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